251号表紙

No.251(平成5年9月)

特集:

しあわせの村

しあわせの村

全国でも類のない総合福祉ゾーン しあわせの村

 しあわせの村に9月21日、シルバーカレッジがオープンします。これは、村の各施設を有効に活用しながら、高齢者が豊富な経験や知識・技能をさらに高め、その成果を社会に還元しようという福祉都市・神戸にふさわしい学習の場です。これにより、しあわせの村は基本構想の検討を開始して以来20余年を経て、ようやくその理想の姿に近づきつつあります。
 この間、"自立と連帯"を基本理念に、心身障害者の自立と社会参加意欲を高めながら、障害者同士、また一般市民との交流を通じての連帯の場として総合的な景観形成のもとに各種の施設が次々と整備されてきました。治療、介護、訓練、就労の機会、研修といった分野から、だれもが気軽に利用できる文化、スポーツ、レクリエーション施設まで、その機能は多様で、素晴らしい景観と相まって全国でも類のない総合福祉ゾーンとして評価されています。

入村者は毎年20万人ぐらい増加
 しあわせの村の主な特色は、(1)大らかな自然(2)村全体が明るく、開放感に満ちている(3)建物がすべて南欧風の白い壁、赤い屋根に統一されていて、村としての一体感が持てる(4)どの施設も高齢者や障害者への配慮が行き届いていて利用しやすい、などでしょう。
 入村者数も年々増えています。開村した平成元年度は118万6千人でしたが、その後は毎年約20万人ずつ増え、昨年度は171万4千人でした。今年はアーバンリゾートフェア神戸'93の主要会場の一つになっており、さらに大幅な増加が見込まれています。また、宿泊施設(総合センター、保養センターひよどり)の利用者の内訳をみますと、高齢者、障害者約60%、その他約40%となっており、高齢者、障害者の利用が大変多いことがわかります。
(数字は(財)こうべ市民福祉振興協会調べ)

(左)
しあわせの村の中央緑道。道の突き当たりに村のシンボルマーク(円形広場の花壇)が見える。シンボルマークは、幸福を象徴する四ツ葉のクローバーの形の中に、しあわせの村の緑、輝く太陽、平和の鳩と組み合わせ、福祉ゾーンの市民の健康とふれあいを表現している

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自立・社会参加

しあわせの村は障害者の就労の場でもある。村内外の福祉施設の園生たちは、いろいろな場での作業を通じて働く楽しさを知り、これが村の縁の下の支えとなっている。

  • 写真空き缶の回収(鰍「くせい)
  • 写真プールの清掃(ワークホーム緑友)
  • 写真自動販売機の管理。集金・商品補充など(ワークホーム明友)
  • 写真花壇の除草(鰍「くせい)

訓練

施設で作業訓練に取り組む若人の目は真剣そのもの。−方、リハビリに励む人々も、リハビリテーション病院で適切な指導を受けながら、一日も早い社会復帰をめざして歯をくいしばっている。

  • 写真彫刻「太陽の子」
  • 写真彫刻「詩人一生を詩う」。中央緑道一帯にはあちこちに彫刻が配置されており、ストリート・ギャラリ一が楽しめる
  • 写真しあわせの村の南出入り口付近の高台にそびえる彫刻「ラブストリート」
  • 写真鮮やかな緑が広がる芝生広場。やさしさや開放感を求めて、休日ともなると遊び場がなくなるほど家族連れなどでにぎわう
  • 写真緑に囲まれてのどかな雰囲気をかもす低層の福祉施設

ボランティア

しあわせの村の理念を実現するためには、ボランティア活動は欠かせない。村からさらに近隣へ、その輪を広げるためにも村内でのボランティア活動の場を積極的に提供している。

  • 写真障害者通所作業所「ワークホーム兵庫」(兵庫区塚本通7丁目、定員14人)のせんべい作り。昨年6月までは電気部品の組み立てをしていたが、バブルの崩壊で発注が打ち切られたため、なれない手でこの仕事を始めた。みんなで努力の結果、今ではしあわせの村の宿泊施設の客室用茶菓子と土産品、フルーツ・フラワーパークの客室用茶菓子として納めるようになった。自ら創造する新しい生きがいが力強く育っている
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  • 写真(財)神戸市シルバー人材センタ一から派遣されたお年寄りによる園地管理。高齢者の就労機会をふやしている
  • 写真立体花壇の散水
  • 写真配食サービス。地域の住民や企業の有志ボランティア約70名としあわせの村が一体となって、近隣のひとりぐらし老人宅等約40軒に配って回る。高齢者向けに配慮された味つけや、温いうちに届けられる等の気配りで評判が良い。お年寄りと交す世間話の中で健康状態などが自然に分かるという
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    写真しあわせの村の福祉施設の園生の買い物を手伝う買い物ボランティア。体の不自由な園生にとって買い物は、めったにない"レジャー"。資格や免許がなくても、休日を利用してボランティアができる
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  • 写真(上、左)脳卒中後遺症者などを対象にしたリハビリ水泳教室。水泳は身体機能の回復と精神面でのバランスのとれた発達に効果的。水中で運動を楽しむ受講生たちを、水泳ボランティアが優しく励ましていた

研修

高齢者や障害者の正しい介護について学ぶ主婦。また、夏休みを利用して社会福祉施設でワークキャンプ(福祉体験学習)に参加した子供たちも、障害者とのふれあいを深め、福祉に対する関心を高めた。

  • 写真神戸明生園で健康検診を手伝うワークキャンプの御影中学の生徒。園生に体温計をはさんでいる。ワークキャンプは、中・高校生を対象に、2泊3日もしくは3日間の通所により、市内の各種社会福祉施設で行う神戸市社会福祉協議会主催の体験学習
  • 写真福祉機器総合ホール(たんぽぽの家)の機能を活用して行われている介護研修
  • 写真ワークキャンプの車いす体験学習。しあわせの村の石段を利用し、何度も上り下りしていた
ボランティアに興味のある方に
●しあわせの村ボランティア入門講座 募集回数年6回、講習各3回
●たんぽぽの家「介護研修」 毎月第2・第4水曜 9:30〜16:00
●手話講習会 5月から12月まで計26回講習
※申し込みについて詳しくは、「広報 こうべ」でお知らせします。問い合わせ先/(財)こうべ市民福祉振興協会TEL078-743-8000

レクリエーションスポーツ

しあわせの村は、緑豊かな自然の中のウェルネスパークである。だれもがリフレッシュできる場を提供するとともに、すべての市民が交流し、相互理解を深め、ともに生きる社会の実現をめざしている。

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    野外活動センタ一あおぞら。定員228人の宿泊が可能な宿泊室やミーティング室、多目的室などがある

    写真キャンプ場。宿泊20テント、日帰り5テントがあり、利用期間は5〜10月。土・日曜日の宿泊は10月まで予約でつまっている
  • 写真あおぞらの宿泊室の廊下。手すりが付いていて、部屋の入り口に段差がなく車いすで自由に出入りできる
  • 写真夕食の炊事にせわしい宿泊客
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    しあわせの村の薬草園。近くに障害者が土に親しみ、収穫の喜びを体験してもらう農園や果樹園もある

    写真秋を思わせる果樹園のクリの実
  • 写真点字解説付きの説明板
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    元気なお年寄りでにぎわうローンボウルス場。芝の緑が美しい

    写真運動広場。1周40Omが6コースある
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    ミニゴルフ場。すずらんコース(ショートコース)とクロ一バ一コース(パターコース)の2種類がある。写真は車いすでのパタ一の練習

    写真アーチェリー場。30、50、70、90mの計10レーンがある
  • 写真すずらんコースの電動カート。30台ある
  • 写真しあわせの村馬事公苑。全国規模の大会も開催できる
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開放感がいっぱい!しあわせの村

南欧風の赤い屋根と白い壁に太陽の光がふりそそぎ、暖かい印象を与える建物が、緑の中に映える。ここは、あらゆる人が共に生きる社会を目指した"市民福祉の拠点"にふさわしく、一体感、素朴さ、明るさに満ちている。(しあわせの村北入口付近から南を望む。天気がよければ遠く淡路島も見える)

地域の福祉リーダーをめざして

しあわせの村

神戸市シルバーカレッジ9月開校
 しあわせの村内に9月21日開校する神戸市シルバーカレッジは、57歳以上が対象で3年制。大学教官、芸術家、福祉の専門家らを講師陣にそろえ、学舎は500名対応のカレッジホールをはじめ、学習室、ゼミ室、ラーニングセンター(図書3000冊)などで構成。一般教養、スポーツ、健康管理講座を共通課程とし、専門課程は「福祉コミュニティ」「国際交流・協力」「生活環境」「総合芸術」の4コースから選択する。
 1期生420人に対する入試は今年6月に行われている。受験者は平均年齢60歳を越す740人。コースによって最高競争率4.2倍の難関もあり、生涯教育に対する関心の高さをみせていた。同校は「自分のためだけの教養講座ではなく、地域の福祉リーダーをめざす人たちの学校になれば―」と期待している。

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    シルバーカレッジの外観

    写真カレッジホール(1階)
  • 写真ロビーふれあいのホール(1階)
  • 写真読書・自習コーナーなどがあるラーニングセンタ一(2階)

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第3回こうべ福祉フェア

しあわせの村で9月に開催
●第4回こうべ福祉フェア
 「みつけよう、ふれあいハート」をテーマに、第4回「こうべ福祉フェア」が9月25日(土)から27日(月)まで、しあわせの村で開かれる。このフェアは、福祉に関する総合的な情報を提供、健常者も障害者も共に参加し、福祉について考え、語り合ってもらうのが目的。
 主な催しは、福祉機器展(出展品数約2,000点)をはじめ、シルバー法律相談 電話100番、ちびっ子の作品展、ふれあいストリ一卜など。

●ナイスハートバザール in KOBE
 第4回「こうべ福祉フェア」の開催と同時に、「ナイスハートバザール in KOBE」が9月25日(土)と26(日)の両日 、しあわせの村研修館で開かれる。これは、市内はもちろん、全国の授産施設や小規模作業所で生産された製品を一堂に集め、展示販売することによって障害者の自立と社会参加をめざすのがねらい。
 他に、さをり織りの実演コーナー、手すきはがきの体験コーナーなどの催しもある。
しあわせの村全体図
交通機関の案内
電車・バス利用の場合
●三宮から市バス66系統…約30分
●JR神戸駅から市バス123系統…約40分
●JR神戸駅から市バス150系統と神鉄バス…約35分
●地下鉄名谷駅から市バス120系統リフト付…約30分
●神鉄西鈴蘭台駅から市バス150系統と神鉄バス…約10分

車利用の場合
●三宮から山麓バイパス・西神戸有料道路経由…約25分
●名谷から西神戸有料道路経由…約10分
 ※9月1日からしあわせの村南口ゲート供用開始(9:00〜22:00)
●大阪方面から  中国縦貫道西宮北I.C.から…約35分
 阪神高速道生田川I.C.から…約25分
●姫路方面から阪神高速道路北神戸線「しあわせの村ランプ」すぐ
村内駐車場約1,600台収容 各所に障害者専用駐車スペースあり リフト付バスJR三宮駅から直通運行(予約制1日4便)TEL078-743-8000
駐車料金/普通車300円 バス1,0O0円※1時間以内の駐車は無料。また心身に障害のある方の駐車は無料 しあわせの村についてのお問い合わせは、(財)こうべ市民福祉振興協会TEL078-743-8000へ
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