246号表紙

No.246(平成5年4月)

特集:

神戸まちなみ探訪

神戸まちなみ探訪
アーバンリゾートフェア'93が市内全域で開催されている神戸のまちなみは、街、山、海があり一言では言い尽くせないほどさまざまな顔を持っています。今回は神戸を訪れた人だけではなく、市内に住んでいる人にも、新しい「神戸」を再発見してもらおうと、
・六甲アイランド〜酒蔵の道
・三宮〜居留地〜神戸ハーバーランド
・山田の里
・兵庫津の道
・西神南ニュータウン〜太山寺
の、5つのコースを歩いてみました。

六甲アイランドのリバーモールの南端、六甲ライナー「マリンパーク駅」前に新しく設置されたカリヨン。高さ10m、オランダ製のベル32個が組み合わされており、コンピュータ制御による自動演奏も可能。その向こうに見える建物は、六甲愛らんど館

マップ

新旧のまちウォッチング 六甲アイランド〜魚崎郷酒蔵の道

 六甲ライナーで住吉駅から終点のマリンパーク駅まで行った。そこから北へ、この春完成したばかりのリバーモールをゆっくり見た後、大橋を歩いて渡って、魚崎の酒蔵地帯に入る。第2の海上文化都市を目指す六甲アイランドと、古い伝統を今も醸し出す酒蔵の新旧の対比がおもしろい。
 リバーモールは、人工島の中央部を走る六甲ライナーの高架下に沿って流れる長さ1kmの川で、住民の憩いの場であり、また南端に整備されるマリンパークへ導くプロムナードでもある。カリヨンのほか、水の壁をつくるウォーターゲート、虹の噴水、地球儀噴水などが次々に現れ、川べりのベンチで弁当を広げている家族連れもあちこちで見られた。
 六甲大橋は車道をはさんで東西に歩道があるが、橋を渡った後の南魚崎駅への接続の良さからいえば、東側の歩道を通った方が便利である。橋を渡るとエレベーターがあり3階へ。そこから連絡橋で運河を越え、再び南魚崎駅のエレベーターで1階へ下り住吉川右岸に出る。
 川べりの気持ちのよい遊歩道を歩くと、間もなく左に菊正宗酒造記念館がある。そして住吉川にかかる島崎橋を渡って東へ進むと"酒蔵の道"である。
 酒造記念館の古いただずまいとしだれ桜、黒塀と青々とした松並木、そして赤レンガ塀…と続き、急に別の時代にとび込んでしまったような気分になる。文豪・谷崎潤一郎の旧邸「倚松庵(いしょうあん)」を見て帰路へ。ここから阪神魚崎駅南へ徒歩約6分・JR住吉駅北へ徒歩約12分。 所要時間・約3時間

  • 写真六甲ライナー「マリンパーク駅」
  • 写真リバーモールの中流部にあるウォーターゲート
  • 写真「六甲アイランドリバーモール」は都市のなかに息づくやすらぎの空間。メルヘン調の彫刻や変化に富んだ噴水が続く
  • 写真六甲アイランドを後に、六甲大橋の歩道を北ヘ
  • 写真六甲大橋の東側に、東部第3工区と六甲アイランドを結んで建設された大阪湾岸道路の大橋
  • 写真住吉川「清流の道」。最下流の入り口(島崎橋)から50mごとに距離表示もあり、ジョギングや散歩をする人が多い

神戸夢体験 フェア・スポッ卜
六甲愛らんど館
・オリジナルミュージカル「チャーリーとチョコレート工場のひみつ」(4/21〜5/9)他3本上演
市立小磯記念美術館
・所蔵作品展1(4/7〜6/4)
菊正宗酒造記念館
・酒蔵夢体験「同館特別公開ときき酒」(4/24)
マリブリゾートin六甲'93(〜9/26)
神戸まちかどウォッチング(〜5/31)

お問い合わせ:フェア情報ホットラインへ(電話番号 078-393-1993)

  • 写真

    しだれ桜ごしにみる菊正宗酒造記念館。万治2年(1659)から昭和33年まで使用していた酒蔵で、館内に収蔵されている古い酒造用具は国の重要有形民俗文化財

    写真魚崎郷の酒蔵。黒塀と赤レンガの取り合わせが若い人たちの感性にもぴったり
  • 写真住吉川の西側沿いにある谷崎潤一郎旧邸「倚松庵」。谷崎は昭和11年から7年間ここに住み、一緒に暮らした義妹らをモデルに「細雪(ささめゆき)」を書いた
  • 写真魚崎村と住吉村の境界を示した村界の碑。倚松庵の少し南にある。碑の側面に「明治十四年三月」と刻まれている
  • 写真六甲ライナー添いに流れるリバーモールと高層住宅。第2の海上文化都市・六甲アイランドの顔は、明るく、スケールが大きい

マップ

三宮〜旧居留地〜神戸ハーバーランド

 120年以上も前、神戸の居留地に住んだ外交官、貿易業者、宣教師、医師などの外国人は、自治組織をつくって、街路樹を植えたり、下水道をつけ、道路の清掃を心がけるなどして、周辺市民の生活文化に大きな影響を与えていった。居留地は今日もなお神戸の都市計画の原型である。
 今はどうだろう。旧居留地はその後、船会社や貿易商社、金融機関、保険会社など港に直結した業務地に姿を変えていった〔居留地での商活動については、市立海洋博物館で特別展開催中(〜5/16)〕。こうした中で、東京銀行は古典様式を残しながら神戸市立博物館として改造された。(株)ノザワ本社のように、貴重な明治の木造商館をそのまま残し新しい社屋を建てたケースもある。また、大丸南1号館のように古い建物の良さを生かしつつブティックとして改造した例もある。
 新しいところでは、大正時代に建てられた神戸郵船ビルを博物館に改装し、4月1日からはじまったアーバンリゾートフェア神戸'93の期間中、建物に関する展示をするユニークな活用法も生まれた。
 つまり旧居留地は、オフィス街から多種機能の集合した街に、古いものと新しいものが共存し独特の落ち着きと風格をもつ街に、変わってきたのである。それが遠くから若者たちを引きつける魅力になっているのだろう。
 一方、ハーバーランドの魅力は、ひと口に言えば、海辺の安らぎを徹底して取り入れながら、これまでの都市再開発と全く違うやり方で新しい街を誕生させた点だろう。週末などの大勢の人の流れを見ていると、なぜ人が集まるのか分かるような気がする。初めての人はハーバーランド総合インフォメーションセンター(デュオこうべ内)に寄って、地図など資料をもらうとよい。所要時間・約5時間

  • 写真

    写真フェアの開幕で新しい装いをしたアーバンリゾートフェア神戸'93インフォメーションセンター(そごう西側)と、「まちかどステージ」のオープニングで演奏するディキシーランドジャズ。このあと、ジャズ演奏を先頭にオリックス・ブルーウェーブのネッピーくんらが同センターから西へ繁華街をパレードした(4月3日)
  • 写真旧居留地の下水道。このレンガ水路は明治5年(1872)ごろ造られたもので、近代下水道としては日本で一番古く、現在でもその一部が下水道の雨水幹線として使われている
  • 写真初期居留地時代の木造商館として唯一残る「旧居留地15番館」。(株)ノザワが本社事務所として使用していたが、すぐ後ろの同じ敷地内に同社が新本社を建設したときも15番館は残された。国の重要文化財
  • 写真昭和4年建築の古い建物の良さを生かし、ブティックとして改造した大丸南1号館(リブ・ラブ・ウエスト)
  • 写真「アーバンリゾート都市づくり」の一環として、事業所の周辺を花と緑で飾り、うるおいのある街づくりを進めている旧居留地連絡協議会の飾花工事が完成。花壇のほか床置き型、壁掛け型などプランター約240基が設置された
  • 写真都心部の主な観光地をネットワークしている都心周遊観光バス「シティー・ループバス」は、フェアの開幕に合わせて路線をハーバーランド及びJR神戸駅周辺まで延伸、従来の4台を6台に増車した(写真は旧居留地で)
  • 写真宇宙ステーションをイメージしてデザインされた総ガラス張り電話ボックス
  • 写真神戸郵船ビルの入り口
  • 写真創造博物館(神戸郵船ビル)で開かれている「建築散歩 in KOBEー教えて!建築ヒストリー」(〜5月9日(日))。神戸の洋風建築の始まり、欧米住宅建築様式との比較、神戸ゆかりの建築家を紹介、旧居留地ともかかわりの深い神戸建築のルーツを探る
  • 写真海岸ビル(大正7年建築)。東側玄関上部の彫りの深い男性的なデザインが特徴
  • 写真ルーヴル美術館200年展(〜5月9日(日))が開かれている市立博物館。正面に6本のドリス式半円柱を配した建物は昭和10年築。同57年、銀行から博物館に改造した
  • 写真元町商店街の西出口前の元町西広場にできた「水の壁」。総延長35m、高さ4mのアクリル板の水槽に水を満たし、底から気泡を吹き出させ、これに光を当てて変化する水模様を浮き上がらせる仕組み。夜は特に美しい。元町とハーバーランドを結ぶ主要な道筋のイメージアップ策として市が整備した
  • 写真「水の壁」の整備のため、元町西広場から神戸駅南駐車場出入口横に移設されたD51型蒸気機関車。移設場所は、昭和6年に鉄道が高架線になるまでは線路敷であったところで、東海道・山陽両本線の起終点であるJR神戸駅の東側
  • 写真神戸ハーバーランドのモザイクから、夜の高浜フェリーターミナルとメリケンパーク、ポートアイランドを望む
  • 写真旧居留地は古くて新しいまち。NTT新神戸ビル東側広場の金属彫刻「ウェザードール」と商船三井ビル。アメリカン・ルネッサンス様式を基調にした大正11年築の建物と、スポーティで明るい彫刻の組み合わせがおもしろい
神戸夢体験 フェア・スポッ卜
神戸ハーバーランド
・ハーバー・ウォーター・スクリーン(5/20〜23)
・ハーバーフラワーフェスティバル(7/1〜11)
・ストリートファニチャ展(6/11〜7/4)
市立海洋博物館
・特別展「満船飾の神戸」(〜5/16)
市立博物館
・特別展「花と鳥たちのパラダイス展」/トーマス・マックナイト展(5/22〜6/27)
・神戸国際インディペンデント映画祭(6/8〜13)
神戸郵船ビル
・アーキテクチュア・フェアKOBE 創造博物館―まちと建築の未来展(〜9/27)
さくら銀行前広場
・旧居留地クラシック・プロムナードコンサート(4/29)
メリケンパーク
・真夏の夜の夢(7/24)
・KOBEシップパレード(7/30〜8/1)
・みなとこうべ海上花火大会(8/7)
全域
・アーキ☆ラリー(7/24:ハーバーランド〜旧居留地コース)

お問い合わせ:フェア情報ホットラインへ(電話番号:078-393-1993)

緑と文化財の宝庫・山田の里

 北区の丹生山系の南、加古川の支流である山田川沿いの緑と文化財の宝庫・山田の里は、古くから交通の要路で古跡や文化財が数多く残っている。中でも箱木千年家、無動寺の仏像と若王子神社本殿、六条八幡三重塔は国指定の重要文化財。
 神戸電鉄箕谷(みのたに)駅から市バスで衝原(つくはら)まで行き、そこから東(箕谷方面)へ歩く遊歩道は、途中に主な文化財が程よく点在しているだけでなく、家族連れでも気軽に歩けるほぼ一本道のなだらかな田園散策コース。つつじが満開となり、やがて田植えがはじまると、里の風趣はさらに豊かさを増すことだろう。また、コースの北側につらなる山並みも、自然のままの素朴な感じで美しい。
 コースの中ほどにある「新兵衛石」には、村人たちが好むこんな昔ばなしがある。
"江戸時代のはじめ、村の新兵衛少年は両親たちが日夜悩んでいたききんの様子を、領地見まわりに来た殿様に直訴した。当時は農民の直訴は禁じられており、それをすれば死刑。少年もすぐに捕えられたが、泣きながらの訴えに胸をうたれた殿様はその願いを聞き入れ、年貢を軽減、少年も無罪放免にした。村人たちは少年の親思いのやさしい心と勇気をたたえ、訴えた場所の石を「新兵衛石」としていつまでも残した"と伝えられている。今もこの石には花の絶えることがないそうだ。
 コースは約9km。要所に道標があるので地図さえあればまず安心。所要時間・約4時間半
※箕谷〜衝原間のバスについての問い合せは、市バス相談所 電話番号 078-321-0484

マップ
  • 写真現存する日本最古の民家・箱木千年家。中世の建築様式を色濃く残している
  • 写真箱木千年家から衝原湖を望む。湖畔はサイクリングロードとして整備されている
  • 写真古寺のたたずまいを見せる永徳寺の山門付近
  • 写真丹生山(丹生神社)の登山口に立つ地蔵さん。すぐそばに丹生神社宝物殿がある
  • 写真

    六条八幡神社の三重塔。国指定重要文化財

    写真六条八幡神社。毎年9月15日の神幸祭、10月10日の流鏑馬(やぶさめ)神事には多くの参拝者が集まる
  • 写真無動寺への道端に立つ火の見やぐら
  • 写真田んぼ道の道標
  • 写真村の平和を見守るように立つ新兵衝石
  • 写真石仏が並ぶ無動寺の参道
  • 写真下谷上農村舞台。回り舞台、裏返し機構で橋に変わる花道、天井づりのセリなどを完備した名舞台で、国指定重要有形民俗文化財。かやぶき屋根の姿が美しい
  • 写真若王子神社。永仁5年(1297)の建立。無動寺本堂西の一段高くなった所にある
  • 写真市立農村民具農具館。ここに展示されている農村の古い民具・農具は、農村固有の生活のぬくもりを感じさせる。入館無料、開館午前10時〜午後4時
神戸夢体験 フェア・スポッ卜
下谷上農村歌舞伎舞台
・谷上歌舞伎フェア(9/18・19)
山田自然休養村・つくはら湖周辺
・山田自然休養村まつり(9/12)

お問い合わせ:フェア情報ホットラインへ(電話番号 078-393-1993)

マップ

歴史をしのぶ兵庫津の道

 兵庫のまちは、平安時代の昔から大輪田泊(おおわだのとまり)という良港として知られ、後に兵庫津と呼ばれるようになって、中国貿易などの拠点として栄えてきた。
 このように昔から海陸交通の要所であった兵庫津は、歴史をしのぶ史跡や文化財が街角のあちこちに数多く残っている。「兵庫津の道」は、これらを結ぶ道路の愛称として一般公募で選ばれた。兵庫津の道として整備された歩道のあちこちにしゃれた案内板や電話ボックスがある。
 この中から見所をあげるとすれば、兵庫の大仏で有名な能福寺。現在の大仏は平成3年に再建された。次は兵庫運河。最近は長い"けんとび"を使って丸太を操る筏師(いかだし)を見ることは少なくなったが、それでも、運河ののどかな水面を見ているだけで、まるで時間の流れが止まったような気分になる。
 その他、時宗の開祖をまつる真光寺、清盛塚、和田神社…とそれこそいろいろあるが、和田神社の向かいにあるモザイクタイル壁画も見落とせない。これは、三菱重工業神戸造船所が平成3年に誕生させたもので、普通は殺風景な事業所の壁面に、モザイク画9枚がずらりと並んでいる様は壮観。絵の楽しさとともに、兵庫津を少しでも多くの人に見てもらおうという心づかいが感じられる。
 JR兵庫駅から和田岬へは、ゆっくり歩いて1時間ちょっと。帰りは途中の清盛塚から別コースを通って再び兵庫駅でもよいし、和田岬や中之島から市バスを利用することもできる。 所要時間・約3時間

  • 写真

    整備された兵庫津の道にある消火栓。神戸の名所が美しくデザインされている

    写真能福寺の兵庫大仏。大仏の高さ11m、蓮台3m、台座4m、重さ60t。日本三大仏と称されていた初代の大仏より大きい
  • 写真能福寺境内にあるジョセフ・ヒコ(浜田彦蔵)の英文碑。寺の由来を英文で彫っている。ジョセフ・ヒコは嘉永3年(1850)、15歳のとき江戸から兵庫へ船で帰る途中、漂流して米国船に助けられ渡米・帰化。その後横浜に住み、わが国最初の新聞を発行した。神戸にも明治8年(1875)から同21年まで住んだ
  • 写真兵庫工業高校横の歩道。レンガ舗装の道沿いに植え込み、彫刻、街灯が整備されている
  • 写真真光寺の境内にある昔の西国街道の道標「左 京大阪 右 はりまみち」
  • 写真

    兵庫運河にふさわしい木製の新川運河キャナルプロムナードの標示板

    写真三菱重工業神戸造船所のモザイクタイル壁画。壁画の大きさは1枚が縦約1.2m、横約3.6m。兵庫区の名所・旧跡などを題材とした9枚の壁画が、明るいカラフルな雰囲気を出している
  • 写真新川運河キャナルプロムナードの案内板の中で紹介されている版画。この版画は、加古川市在住の長浜太三郎さん(78)が昔懐しい運河を描いて昨年自費出版した木版画集「兵庫運河」の中の作品で、3人の筏師が丸太の上で作業している風景をステンレス製に複製したもの。長浜さんは兵庫区生まれ。終戦の2〜3年後まで和田岬の運河の近くで暮らした
  • 写真中央卸売市場本場西側に完成した市民の憩いの場・新川運河キャナルプロムナード。ベンチや花壇を設け、散歩や休憩が気軽に楽しめるプロムナード緑地として整備されている
神戸夢体験 フェア・スポッ卜
兵庫勤労市民センター
・朝鮮通信使の接待料理―展示―(5/2〜14)
兵庫津の道
・アーキ☆ラリー(6/6)

お問い合わせ:フェア情報ホットラインへ(電話番号:078-393-1993)

  • 写真湊八幡神社の境内にある「迷い子のしるべ石」。ここは兵庫津の東の入り口で人の往来が激しく、よく迷い子が出た。そこで迷い子を尋ねる人も見つけた人もこの石に張り紙をして解決していたという
  • 写真

    清盛塚。経ヶ島の築造、福原遷都などで兵庫の基礎をつくった平清盛の供養塔。鎌倉期の十三重の優秀な石塔で、総高8.5m。すぐ横に清盛の銅像と琵琶塚がある

    写真兵庫運河の大輪田橋。大正13年(1924)に完成、橋の名は兵庫の港の古い呼び名である「大輪田泊」にちなんで付けられた。昭和20年3月の神戸空襲では、この橋の付近で多数の犠牲者が出て、橋のたもとに「戦災殉難者慰霊碑」が建てられている
  • 写真兵庫運河の築島水門の近くにある明治38年(1905)建築の旧東京倉庫(現石川ビル)。兵庫津の繁栄ぶりがしのばれる

マップ

この春まちびらきした西神南ニュータウンから太山寺へ

 開業してまだ間もない市営地下鉄西神南駅で降りると、駅のすぐ東側が中央センター。広々としたスペースに巨大なガラスのピラミッド「光の広場」、商業施設「セリオ」、西神南センタービルがあり、周囲にバラエティに富んだ住宅群が建ち並んでいる。これまでの多様な大規模宅地開発のノウハウに加え、街づくりにも、個々の住宅にもワンランク上の手法を駆使しているだけに、見るからに一度住んでみたくなるようなハイグレードタウンである。
 道路のあちこちに設けられたポケットパーク(小公園)などを見ながら、街から南へ離れ、広い車道を東に折れて神戸ハイテクパークに向かう。ハイテクパークは、先端技術産業を中心とする研究開発型の工業団地で、すでに約40社が操業している。同パークの久留主谷ダム南側から伊川谷町前開に入る。
 ここからはビニールハウスの点在する田園風景である。ニュータウン、ハイテクパークから一気に別世界へ飛び込んだ感じで、思わず立ち止まって空気を胸いっぱい吸ってみた。
 あとは、田んぼ道をじぐざぐに北東方向の太山寺をめざし、寺への旧道に入ると、間もなく山門前に出る。太山寺からの帰路も伊川沿いの車道はなるべく避け、石戸神社を経て気持ちのよい田んぼ道を南西へ下ると、約40分で地下鉄伊川谷駅に着く。
 西神南ニュータウンを出ると食堂はない。トイレはハイテクパークの久留主谷公園、太山寺、石戸神社の3ヵ所。所要時間・家族連れ約5時間

  • 写真伊川谷町前開ののどかな田園地帯。ビニールハウスでの野菜栽培が盛んなところで、西神南ニュータウン、神戸ハイテクパークと全く異なる風景に、安らいだ気分になる
  • 写真西神南ニュータウンの中央センターのシンボル「光の広場」。"方形の屋根"を現代的にデザイン化したガラスの大屋根がひときわ目を引く。イベントスペースや、2階で商業・業務施設をつなぐ回廊がある
  • 写真西神南ニュータウンの道路沿いのあちこちに整備されたポケットパーク(小公園)。買い物帰りの休憩や、出会いと語らいの場として利用できる
  • 写真左から商業施設セリオ、光の広場、西神南センタービルが並ぶ中央センター。後ろにしゃれた中高層の住宅が見える
  • 写真コープこうべを中心としたショッピングセンター「セリオ」(中央センター)
  • 写真西神南駅前にある井吹台中公園で遊ぶ子供たち
  • 写真

    西神南駅の西側にある「アリバシティ神戸」。アラビアンナイトをテーマにしたアミューズメント施設。5年間の暫定施設だが、遊具だけでなく、バザール、小動物園などもある

    写真古びた土塀が続く静かな太山寺への旧道
  • 写真山門から見た太山寺本堂(国宝)
  • 写真市営地下鉄伊川谷駅。太山寺からは伊川谷駅と学園都市駅はほぼ同じ距離
  • 写真西神南ニュータウンから歩いて約40分。神戸ハイテクパークの西入り口付近の道路沿いにある大きな案内板
「西神南ニュータウン」街開き 商店・遊園地も一斉に開業
 西区の西神南ニュータウンが三月二十五日、街開きした。市が「自然と暮らしの美しい調和」をテーマに西神地区で開発した最後のニュータウンで、今春には約千百世帯、四千人が入居。最終的に約六千六百戸、二万四千人の人口を見込んでいる。
 街開き式典は同日午前九時半から開かれ、笹山幸俊神戸市長が街開きを宣言した。
 市では、最初の入居の時点でも暮らしに不便がないよう、ショッピングセンターをはじめ金融機関、サービス施設、遊園地などを街開きと同時にオープン。市営地下鉄西神南駅も、一足早く同月二十日開業した。

西神南ニュータウン街開き合同式典であいさつする笹山幸俊神戸市長

市営地下鉄西神南駅開業のテープカット

神戸夢体験 フェア・スポッ卜
西神南ニュータウン
・タイガーショー&矢野大サーカス神戸公演(4/24〜6/21)
太山寺
・太山寺まつり(9/6〜12)

お問い合わせ:フェア情報ホットラインへ(電話番号:078-393-1993)

写真
「アーバンリゾートフェア神戸'93」の開幕を飾るグランドオープニング
 '93年4月1日午前0時、笹山幸俊神戸市長が「文化の灯火(ひ)」を点火し、いよいよ日本初のまちづくりフェアが開幕。
 新しく誕生したまち神戸ハーバーランドの夜空を彩る華麗な音と光のショーに、詰めかけた約3万5千人の市民から大きな歓声があがった。
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