165号表紙

No.165(昭和61年7月)

特集:

市民の水辺

市民の水辺

水辺の自然環境

(左)
石屋川公園を流れる人工のせせらぎ。そばを流れる石屋川の清流を引き込んだもので、子供たちの楽しい水遊び場となっている

心はずむ水辺(住吉川で)

住吉川清流の会
 東灘区の中央を南北に流れる住吉川は、市内でも随一の清流として知られ、河床に設けられた"清流
の道"とともに、区民の憩いの場として親しまれている。住吉川清流の会は、この自然に恵まれた住吉川の環境を守ろうと、流域の自冶会、子ども会、婦人会など四十二団体により五十四年四月に結成され、河川の美化活動を中心に幅広い活動を行っている。
 会の主な活動は、定期的に行っている住吉川のクリーン作戦、住吉川の自然について学ぶ水辺教室、絵画コンクール、自然愛護を訴える啓発用看板の設置、あるいは、アマゴやサワガニなどを放流する生物育成事業など。特に春と秋のクリーン作戦には、三千人以上の参加者があり、地域に定着した活動になってきている。

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都賀川を守ろう会
 都賀川は表六甲では住吉川に次ぐ大きな川で、支流六河川の流れを受け、灘区の中心を大石の海岸まで下る延長五キロの川である。五十一年九月に結成された同会は、流域の自治会、婦人会、子ども会などの団体から互選された役員によって運営され、運営経費は、会の活動に賛同した住民から提供される一口五百円の年間会費によって賄われている。現在、年間会費を提供する会員は約三千人に上り、市内有数の河川愛護団体に発展している。
 同会の活動は、年四回の河川清婦、延べ約七千人もの子供たちに利用されている夏休み期間中の川開きと水遊び場の開放、魚のつかみ取り大会や水と水鉄砲教室の開催などのほか、毎月二十日を「川を守る日」と定め、広報車による環境美化、河川愛護の啓発PRを行い、都賀川を広く市民の憩いの場、コミュニティの場とすることを目指している。

布引・市が原を美しくする会
 布引の滝や布引貯水池、カジカの鳴く生田川の水辺…この美しい自然をいつまでも守ろうと、五十四年五月同会が誕生した。現在行われている新神戸駅から市ガ原までの月例クリーンハイキングでは、
会員と一緒になってゴミを拾うハイカーの姿も見られるようになり、以前は多い時に一トン近くあったゴミも今では十分の一以下に減り、大きな成果を挙げている。
 夏の自然教室は、自然とのふれあいの中での魚の放流、顕微鏡による水生生物の観察など、子供たちの夏休みの大きな楽しみの一つとなっている。また、昨年の秋の自然教室では、同じ水辺を美しく守る市民団体の一つ、北区「山田川を美しくする会」との交流を行い、それぞれの活動状況や問題点について意見を交換し、神戸青少年公園(北区淡河町)と文化財(箱木千年家、無動寺)を共に見学した

  • 写真川をさかのぼる魚のために造られた都賀川の"魚道"
  • 写真都賀川の上流の杣谷で遊ぶ子供たち
  • 写真都賀川。夏休みに入ると、この川床が子供たちの"水遊び場"
  • 写真新神戸駅から生田川を望む
  • 写真ハイカーでにぎわう布引の雄滝
  • 写真アジサイの咲く布引の雌滝
  • 写真市ガ原での子供たち
  • 写真市ガ原での子供たち
  • 写真布引貯水池
  • 写真河原で楽しい昼食
  • 写真修法ガ原の水辺で憩う人たち
  • 写真ボートを楽しむ親子
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      「ハイ、こちらを向いて」

      写真元気なハイカー
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      洞川教育キャンプ場の洞川池

      写真烏原貯水池に向かって朝のラジオ体操をする人たち。体操や池の周囲の散歩を朝の日課にしている人が多い
    • 写真烏原貯水池沿いの回遊路
    兵庫運河美化連絡協議会
     明治三十二年に開通した兵庫運河は、現在も木村の貯木場を始め、製粉、製油工場など企業活動の場として多目的に利用されている。戦後の高度経済成長に伴い昭和四十年代前半には魚類の生息しない死の運河と化していたが、四十六年、兵庫運河に関係する企業が運河の汚染防止・美化を目的として"兵
    庫運河を美しくする会"を組織、運河の美化と環境保全に努めた。
     その結果、水質は大きく改善され、ボラなどの魚が帰ってきた。さらに運河の美化を進めるため五十四年三月、兵庫運河を美しくする会が母体となり、周辺の自治会、婦人会とともに兵庫運河美化連絡協議会を組織した。運河は、いわば企業活動の場であり、他の水辺のようにレクリエーション的な行事はできないが、先覚者の残した運河を保全し後世へ伝えていくためには、関係企業と地域住民の連帯意識が必要だとの認識に立ち、さらに美化活動を続けている。

    • 写真運河沿いの柳並木の歩道。ほんのりと木の香りがする
    • 写真自転車で運河を渡る朝の通勤者
    • 写真"けんとび"を手に、器用に材木を操るいかだ師
    • 写真「運河を美しく!」の立て看板
    • 写真活気のある朝の運河
    • 写真きびきびと動き回る運河の小型ランチ
    山田川を美しくする会
     帝釈・丹生山系のふもと、北区山田町の豊かな農村地帯を流れる山田川は、昭和四十年代から流域の開発が急速に進み、これに伴って川の清流も徐々に汚濁が進んできた。このため地域住民の間から、山田川をみんなの手で守り育てていこうという声が起こり、自治会が中心となって地域諸団体に呼びかけ、五十二年十一月、同会が発足した。
     活動としては、発足以来毎年三月に実施している山田川クリーン作戦には毎回四千人前後の会員が参加、東は大池から西は衝原に至る山田川本流と各支流の清掃を実施している。また、五十三年からはシンボルフィッシュの放流、植樹、立て看板の設置による不法投棄防止、側溝の清婦活動などを行っている。この結果、最近では下流地域でオイカワ・カワムツなどの魚の姿が見られるようになったという。

    • 写真田んぼのあぜ道の横を流れる淡河川
    • 写真木陰で憩う人が多い妙法寺川の河川公園
    • 写真「山田川を美しくする会」の立て看板
    • 写真ハイカーの多い再度山大師道にある猩々(しょうじょう)池
    • 写真農村地帯の風情を残す山田川の丸太橋
    • 写真釣り人でにぎわう奥須磨公園の池
    須磨海岸を美しくする運動推進協議会
     須磨海岸は阪神間唯一の海水浴場であり、毎年多くの人が須磨海水浴場を利用している。海水浴シーズンだけでなく、年間を通じて多くの人々に親しまれているが、一部心ない人々のため須磨海岸一帯はゴミや空き缶で汚されている状態である。そこで、区民運動の一つとして自治会、婦人会、子ども会、老人会、観光協会など各種団体の協力で美しくゴミのない海浜にするため四十八年六月、同推進協議会が発足した。
     主な活動としては、海水浴シーズン前に毎年約千五百人の参加を得て海岸一帯のクリーン作戦を展開しているほか、シーズン中には、国鉄須磨駅構内で海水浴客にビニール袋やポケット灰皿を手渡し、自分の出したゴミは自分で持ち帰るよう呼びかける「ゴミ持ち帰りキャンペーン」を実施している。
     また、シーズン後は九月、十月の各一回、約五百人が参加して海岸のクリーン作戦を展開、終了後に各参加団体の親睦を図るため輪投げ大会などを開催している。

    • 写真須磨海浜公園のにぎわい
    • 写真「みんなできれいにしよう」の立て看板
    • 写真若さがいっぱい
    • 写真たそがれの須磨海岸
    • 写真広くなった海岸に彩りを添えるパラソルの列
    • 写真童心に返って
    • 写真波と遊ぶ幼児
    • 写真日赤の水難救助講習会
    • 写真海水浴後のシャワー浴び
    • 写真にぎわう須磨海岸
    • 写真ウインドサーフィンを楽しむ人
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