149号表紙

No.149(昭和60年2月)

特集:

神戸昭和史60年(下)

ポートアイランドと市街地を結ぶ真紅の神戸大橋が完成。全長319メートル、上下2階建てのダブルデッキ方式のアーチ橋で、当時は見学に訪れる人が後を絶たなかった(45年)

世界に向けてイメージを一新

 昭和44年、神戸の市政は原口前市長から宮崎現市長ヘバトンタッチされた。この年の流行語「エコノミック・アニマル」に象徴されるように、人間にとって真の豊かさとは何かをみんなが考えるようになった時期である。物から心へ、見せかけの豊かさからほのぼのとした人間中心のまちづくりへ、大きく転換が迫られた時期であった。
 そこで、市民の二ーズを先取りする形で45年生活環境基準要綱案の発表、公害防止協定、46年グリーン作戦、47年クリーン作戦と続き、さらに市民の環境、くらし、福祉をまもる各条例が矢継ぎ早に施行された。下水道も急ピッチで普及した。
 こうして空や海が次第に元の澄んだ姿を取り戻し、緑が増えていく中で、神戸のまちは次々と塗り替えられていった。ポートアイランドや北神・西神ニュータウンの造成、あるいは神戸商工貿易センタービル、さんプラザ、神戸文化ホール等が相次いでオープンし、みどりと彫刻の道が出現した。わが国最大の公共フェリー基地も東神戸に誕生、有料道路、高速道路は縦横に走り、ニュータウンと市街地を結ぶ市営地下鉄が52年部分開通した。異人館ブームの興ったのもこの年である。
 56年、ポートアイランドの完成を祝うポートピア'81が晴れやかに開れ、人々は世界でも例のないこの海上都市に目を見張ったが同時に、気くばりのゆきとどいた神戸のまち全体の明るいムードにも満足し、改めて神戸を見直した。
 ポートピア'81によってイメージを一新した神戸は、この成功をバネに、さらに世界を舞台に大きく飛躍しようとしている。

〔写真提供・参考図書〕神戸市港湾局、同交通局、市立博物館、市政白書'83「花時計からの報告」(神戸市市長室)、「雪」(神戸市消防局)

神戸昭和史年表
昭和41年〜60年

昭和41年
1月 5歳児全員就園の方針決定
4月 メートル法完全実施
6月 小学校の校庭開放を全市的に拡大
摩耶大橋開通
7月 港湾労働法施行
9月 心身障害者(児)保険扶養制度発足
10月 阪神高速道路京橋〜柳原間開通
11月 住民基本台帳法施行
昭和42年
1月 清掃チップの全廃実施
3月 六甲山トンネル開通
摩耶埠頭竣工
4月 県山岳連盟とシアトル市の合同登山隊、マウント・コウベ(アラスカ)初登頂に成功
5月 須磨離宮公園を開園
神戸開港百年祭
姉妹港提携(シアトル港、ロッテルダム港)
6月 箱木家住宅(箱木千年家)、国の重要文化財に指定(54年に解体移築)
7月 豪雨、神戸中心に被害甚大
北神地区水道給水開始
阪神電鉄、西灘〜石屋川間高架線開通
8月 公害対策基本法公布
9月 県下最大規模の明舞団地第1次入居はじまる
米コンテナ第1船「ハワイアン・プランター号」摩耶埠頭に入港
10月 外貿埠頭公団発足
神戸証券取引所解散
この年 第1回神戸カーニバル開催
昭和43年
4月 神戸高速鉄道開通、阪急・阪神・山陽・神戸電鉄の4私鉄相互乗入れ
市章山、再び電飾
5月 明治百年記念植樹
第1回マルク債発行調印式(1億マルクを6月1日付で発行)
7月 郵便番号制スタート
9月 「メトロこうべ」オープン
10月 須磨離宮公園で第1回現代彫刻展開催
ポートアイランド起工式
11月 有馬温泉に大火(死者30人、負傷者44人)
この年 大学紛争激化
昭和44年
3月 御崎公園球技場完成
昭和44年
4月 花隈公園(市営駐車場含む)整備
川崎重工(株)、川崎航空機(株)、川崎車輌(株)3社合併し、川崎重工業(株)となる
5月 リオ・デ・ジャネイロ市(ブラジル)と姉妹都市提携
UHF・サンTVが開局
東名高速道路全線開通
7月 人類初の月着陸に成功(アポロ11号)
8月 西神戸有料道路開通
10月 神戸商工貿易センタービル、サンボーホール完成
市制80周年記念式典挙行
11月 総合福祉センターオープン
東部卸売市場オープン
宮崎市長誕生
12月 阪神国道電車、西灘〜東神戸間を廃止
この年 日本の43年度GNP、米国につぎ世界第2位となる
流行語「エコノミック・アニマル」
昭和45年
1月 生活環境基準(シビル・ミニマム)要綱案を発表(東京都についで2番目、昭和47年制定)
西市民病院オープン
2月 阪神高速道路神戸〜西宮間開通
3月 第2神明道路開通
日本万国博覧会開幕(大阪千里、3/15〜9/13)
4月 さんプラザオープン
全国初の在宅肢体不自由児訪問指導制度開始
神戸大橋開通、ポートターミナル完成
5月 灘区桜ケ丘出土の銅鐸・銅戈、国宝に指定(39年12月出土)
神戸市消費者情報センター開設
市民の花にあじさいを選定
6月 市旗の制定
7月 六甲有馬ロープウェイ開通
ポートアイランドの使用開始、コンテナ第1バースに米国の第1船が着岸
本州四国連絡橋公団設立
公害防止協定第1号締結
8月 国に先がけて児童手当の支給開始
広報紙区民版を創刊
神戸市公害機動隊発足
9月 東神戸フェリーセンター完成
10月 舞子ビラオープン
県立近代美術館オープン
神戸市全世帯アンケート調査開始
11月 花時計賞(市民の善行表彰)第1回表彰
12月 市街化区域及び市街化調整区域の設定(48年7月新用途地域を実施)
昭和46年
3月 神戸市電全線廃止

グリーン作戦の成果

 神戸市内の緑が近年めっきり増えてきたことに気付かれる人は多いだろう。神戸の緑化事業は46年4月からグリーン作戦を開始し、57年3月に一、〇〇〇万本植樹を達成した。つまり10年間、毎年一〇○万本ずつの木を公園や街路、背山などに植え続けてきたわけである。このような実績が認められて、56年に第一回「緑の都市賞」で総理大臣賞、58年に「潤いあるまちづくり」で自治大臣持別賞を受賞した。
 グリーン作戦は、市域の七割を緑地として残し、市街地の三割を緑化することを目標に、次の五つの柱で構成されている。(1)公園や街路の緑化を進める市街地の緑化、(2)背山の緑化、(3)団地や公共施設の緑化、(4)埋立地や港湾施設の緑化、(5)市民の協力による市民参加の緑化―である。
 そして作戦の開始以来、都市公園の整備が積極的に進められた。緑の少ない市街地の中でまず公園を緑のオアシスにしようというわけで、市街地の工場跡などを買収して公園にしたほか、神戸の地形を生かして山麓には展望公園、川沿いには水遊びのできる公園をつくり、その周りにたくさんの樹木を植栽した。その結果整備された公園は八三五か所(一、一二六ヘクタール)、市民一人当たりの公園面積は二・七九平方メートル(46年3月)から八・〇六平方メートル(59年3月)に増加し、十一大都市の中で卜ップになっている。ちなみに各市の一人当たり公園面積は、横浜二・〇一、大阪二・七二、京都二・八五、東京二・八九、川崎四・三七、名古屋四・四九、広島五・四三、札幌五・六〇、福岡五・八三、北九州七・〇三平方メートル(注・東京は58年3月、他は59年3月現在)。
 また街路の緑化は、南北に流れる河川を縦の軸に、東西に走る幹線道路を横の軸にして植栽、まち全体に緑のネットワークをかぶせようという"グリーン・ネットワーク作戦"を展開した結果、市民一〇〇人当たりの街路樹本数は、46年3月の一・二本が59年3月には一七本となり、大都市の中では群を抜いているばかりでなく、欧米の緑の多い都市と肩を並べるまでになっている。なお、各市の一〇〇人当たり街路樹本数は、川崎、横浜一・八、東京二・二、京都二・三、広島二・四、大阪、福岡五・〇、名古屋五・四、北九州五・八、札幌七・八本(東京、川崎、大阪は58年3月、他は59年3月現在)である。

  • 写真最後の"さよなら市電"に分かれを惜しむ市民(46年)
  • 写真

    開通前の第二神明道路(45年)

    写真市長と市民が一緒になってグリーン作戦の記念植樹(46年、雌岡山で)
  • 写真日本最大の公共フェリー基地として完成した東神戸フェリーセンター(45年)
  • 写真神戸文化ホールのオープンと同時に完成した"みどりと彫刻の道"(48年)
  • 写真

    太山寺付近の"太陽と緑の道"を歩く市民。この道は豊かな神戸の自然に親しみ、地元の人々とも交流してもらおうと47年完成した

    写真神戸市との友好都市提携を祝う中国の天津市民(48年6月、天津市の友好都市宣言式会場で)
昭和46年
3月 東部海面埋立第4工区竣工
4月 グリーン作戦スタート
5月 神戸港から最後の南米移住船が出港。神戸移住センター同月限りで閉鎖
第1回神戸まつり開催
7月 光化学スモッグ注意報、市内で初めて発令
8月 長田区丸山地区が自治省のモデルコミュニティ地区に指定
ドルショック(ニクソンショックで株価大暴落)
円変動相場制移行
10月 「みどりの窓口」オープン
この年 輸移出入総貨物量1億トン突破(21年ぶり全国第1位)
神戸市の人口130万人突破
昭和47年
1月 市消防航空隊が発足
国に先がけて老人医療費の無料化を実施
2月 第11回冬期オリンピック開催(札幌、2/3〜2/14)
3月 山陽新幹線(新大阪〜岡山)営業開始
4月 神戸港荷役62時間全面スト、開港以来のマヒ
5月 沖縄祖国復帰
ゴミ戦争非常事態宣言
6月 クリーン作戦スタート
市長、国連人間環境会議に出席
7月 「人間環境都市」を宣言
8月 神戸市民の環境をまもる条例制定
瀬戸内海環境保全知事・市長船上会議開
9月 東灘診療所開設
あじさい賞(地域福祉の向上に貢献した人に贈られる)第1回表彰
日中国交回復
10月 独り暮らし老人のための警報ベル設置
太陽と緑の道完成
11月 西神ニュータウン起工
12月 六甲アイランドの造成着工
昭和48年
2月 ミラノに貿易事務所開設
3月 神戸市建築協定第1号認可
4月 市バス専用レーン新設
兵庫勤労市民センターオープン
5月 物価安定市民会議発足
垂水年金会館オープン
6月 戸籍関係証票等の模写電送システム実施
世界で初めて中国の都市(天津市)と友好都市提携 
7月 中央市民病院救急医療体制実施(全国初の全科救急)
8月 北区誕生、9区制となる
神戸市民芸術文化推進会議設立
重度障害者医療費公費負担の実施
乳児医療費公費負担の実施
9月 老人の市バス無料化
  • 写真浸食のため幅が年々せまくなった須磨海岸の養浜事業は48年度から国の補助事業として本格化した
  • 写真オープンした大歳山遺跡公園(49年)
  • 写真友好都市協定の提携書に調印する宮崎市長(正面左)とソ連邦ラトビア共和国リガ市のG・ジェメリス市長(正面右)(49年)
  • 写真第一回六甲全山縦走市民大会。参加−、五六〇人(うち女性一八七人)、完走率は八三%という高さだった(50年)
  • 写真復元・整備工事が完成した五色塚古墳(50年)
  • 写真開業を祝う晴れの式典のあと来賓などを乗せた式典電車(新長田駅で)
  • 写真

    須磨浦公園の沖合に完成した海づり公園(51年)

    写真市営地下鉄西神線(新長田〜名谷)の開業で新長田駅の自動改札機へ押しかけた乗客。開業日の一番乗りをねらって駅のシャッターの開く前から待った人も多く、"みどりの地下鉄"に対する人気のすごさを見せつけた(53年)
昭和48年
9月 神戸文化ホールオープン、みどりと彫刻の道完成
神戸市同和対策事業長期計画策定
神戸市文化賞・文化奨励賞第1回表彰
10月 太陽神戸銀行発足
オイル・ショック
第1回コウベ・ファッション・フェアを開催
11月 東遊園地整備工事完成
この年 須磨海岸養浜事業の本格実施
PCBの食品汚染が問題となる
昭和49年
2月 「あすの神戸を考える市民会議」開催(2月〜3月)
神戸デパート火災(死者1人)
丸山コミュニティ・センターオープン
3月 競馬事業の廃止
5月 戸籍公開を制限
生活情報センターオープン
神戸市民のくらしをまもる条例制定
6月 大歳山遺跡公園オープン
リガ市(ソ連邦)と姉妹都市提携
9月 神戸港湾職業訓練センターオープン
車イス常用者の専用市営住宅完成、入居開始
10月 サンこうベオープン
区民会議始まる
神戸市乳児医療無料化実施
野菜契約栽培事業スタート
11月 垂水漁港が完成
この年 神戸港の世界主要港に占める順位、総取扱貨物量・雑貨数量でそれぞれ3位と2位、コンテナ貨物量は1位となる
昭和50年
2月 全国で初めての単位価格表示制度スタート
3月 「クイーンエリザベスU世号」初入港
5月 六甲アイランド建設のための60億円のマルク債発行
7月 ボランティア情報センターオープン
沖縄国際海洋博覧会開幕
センタープラザオープン
中国縦貫自動車道県内開通
8月 五色塚古墳・小壺古墳の復元・整備工事完成
9月 インフォメーションこうベオープン
10月 公害監視センターオープン
11月 第1回六甲全山縦走市民大会開催
昭和51年
1月 婦人団体協議会、神戸市債7億7千万円引受け
摩耶山天上寺炎上
2月 ロッキード事件発生
3月 原口忠次郎元神戸市長死去(86歳)
4月 海づり公園オープン
全国初の自動車公害防止条例制定

飛躍する神戸の観光

 北野の異人館を舞台にしたNHKの連続ドラマ「風見鶏」の放映が52年10月に始まり、これに呼応するように、女性雑誌などがこぞって「エキゾチック特集」をしたのがきっかけとなって一挙に異人館ブームが興った。当時はこのブームを一過性のものとみる人が多かったがドラマが終っても観光客は減るどころかその翌年、さらに翌々年と北野を中心に市内の観光客は増え続けた。
 当時の全市の観光客数をみてみると、52年の一、三四九万人が55年には一、五六六万人となり、そしてポートピア開催の56年は博覧会の見学者を含めると三、〇八五万人となり、約二・三倍に達した。うち北野だけをみると、52年の五四万人は53年八三万人、54年九三万人、55年一三三万人、そして56年で一五二万人とわずか四〜五年の間に三倍近く増えている。この数字でも分かるように、異人館ブー厶を契機にして神戸の良さ、神戸の魅力ある観光資源が改めて見直されたのである。
 たとえば、北野を訪れた東京の若い女性は「北野のあとは六甲に行って、山上からゆっくり神戸港を見ます。優雅でダイナミックで、こんなスカッとした気分はよそではちょっと味わえませんね」。同じく四国の女性は「私は、観光のあと必ずショッピングをして帰ります。神戸の良さは一度来ると、二度三度と来たくなることです」という。つまりこの女性たちは、神戸の個々の観光地というより、これらをひっくるめたまち全体のムードの良さにひかれているのである。
 異人館街の歩道の石畳やガス灯、花と彫刻の道、緑ゆたかな街路樹、ハイセンスなショッピング街などの神戸らしさに加えて、最近では神戸ファッションの核であるポートアイランドのファッション夕ウンや、西神の田園地帯に浮きあがる南欧風のワイン城が、他の大都市では見られないユニークな観光地として人々をひきつけている。また、57年から始めた「ふれあいが好き、ハロー!神戸」の観光キャンペーン、あるいは各観光地での多彩なイベントの開発も押せ押せムードに拍車をかけている。
 ファッション産業とともに神戸の新しい有力産業に成長しようとしている観光は、この夏に開かれるユニバーシアード神戸大会を踏み台としてさらに大きく飛躍することだろう。


  • 写真異人館ブームを呼んだNHKの朝の連続テレビ小説「風見鶏」のロケ現場でヒロイン役の新井春美さんを激励した宮崎市長(52年)
  • 写真

    市民防災総合センターの新しいヘリポートから離陸する消防ヘリコプター(54年)

    写真「第1回こうべ市民音楽祭」大賞フェスティバルの演奏(53年)
  • 写真六甲アイランドの重量物埠頭で稼動した重量物クレーン(55年)
  • 写真ポートピア'81の異人館通りの人気者・明治のおまわりさん。「こう見えても根はやさしいのじゃよ」
  • 写真夢と希望にあふれたポートピア'81のパビリオン会場(56年)
  • 写真わが国初の新交通システム・ポートライナーが開業し、三宮駅改札口前のテラスにあふれた乗客(56年)
  • 写真空に舞う風船を見上けながらゲートをくぐった開幕初日の入場者
  • 写真ポートアイランドに広がる博覧会会場
昭和51年
4月 全国初の市民公園条例制定
5月 ポートアイランド北公園完成(中公園は52年10月、南公園は57年4月に完成)
新神戸トンネル開通
神戸まつり事件発生
12月 神戸市民の福祉をまもる条例制定
この年 アメリカシロヒトリが戦後最高の異常発生
昭和52年
1月 下谷上農村歌舞伎舞台全焼(54年9月復元)
2月 「市民トイレ」制度スタート
東灘区住吉町の雨水幹線工事現場でガス爆発(死者1名)
3月 市営高速鉄道西神線名谷〜新長田開通
4月 中小企業会館オープン
5月 神戸婦人大学開校
6月 神戸市ロンドン事務所開設
7月 心身障害福祉センターオープン
垂水海浜センターオープン
海洋2法実施(領海12カイリ・漁業専管水域200カイリ時代スタート)
'77消費者問題神戸会議開催
8月 都市対抗野球で神戸製鋼所初優勝
9月 六甲大橋完成
11月 新・神戸市生活環境基準制定
ハーバー・ハイウェイ(ポートアイランド〜摩耶埠頭)東行開通(西行は54年9月開通)
この年 異人館ブーム
昭和53年
1月 旧トーマス邸(風見鶏の館)、国の重要文化財に指定
2月 第1回こうべ市民音楽祭開催
市営地下鉄山手線着工
3月 天王つり橋完成
センタープラザ西館オープン
4月 王子動物園放養式猛獣舎完成
メイン六甲完成
日影条例制定
5月 成田新国際空港開港
7月 神戸市環境影響評価要綱スタート
8月 日中平和友好条約調印
10月 王子スポーツセンターオープン
神戸商工会議所創立100周年記念式典挙行
都市景観条例制定
昭和54年
3月 市民防災総合センターオープン
須磨ヨットハーバ−全面完成(収容300隻)
4月 須磨離宮植物園開園
5月 (財)神戸ポートアイランド博覧会協会発
6月 神戸市石油消費節減実施本部発足
市制90周年記念式典挙行

成功したポートピア'81

 今思い出しても、ついニヤリとしてしまうポートピア'81の異人館通りのヒゲのおまわりさん、俳優山口貢さんはポートピアの思い出を次のように語っている。

「一八〇日間、六尺棒をこわきに、人波の中に無言で突っ立っているのは演技というより体力、気力でした。特に八月はきつかった。身長は一八一センチありますが細身で下に肉じゅばんを着込んでいたので、交番所がつくるわずかな日陰があんなにありがたかったことはありません。泣く子も黙る明治のおまわりも一度形なしになったことがあります。いったん行き過ぎたおばあさんが引き返して来て、「できのいい人形だ」、「いや人間かな」と、上から下までじろじろ見られた時は思わず吹き出してしまいました」。
 一八〇日間にわたって神戸を熱気と興奮のるつぼに巻き込んだ神戸ポートアイランド博覧会(ポートピア'81)は、56年3月20日から9月15日まで、新しい海の文化都市・ポートアイランドで開かれた。展示館は三二(国内二七、国外五)、出展参加者六八三(国内六三一、外国五二)、総入場者一、六一〇余万人(うち外国からの入場者二○万人)、観客の四五・三%は我が国初の新交通システム・ポートライナーが運んだ。その意味で博覧会は海の人工島そのものが会場であっただけでなく、三宮からがすでにその会場であった。
 新しい映像技術や情報システムを駆使した展示、連日多彩なプログラ厶を提供した国際広場、友好都市天津市から貸与されたパンダ、総数九一九人にのぼるコンパニオンの活躍、さらには市民団体による親切運動や美化運動―など、国際条約によらない地方博としては規模、内容ともに類のない見事な博覧会であった。
 ポートピア'81のもたらした経済波及効果は約二兆円とされている。それだけではなく、博覧会の成功によって神戸のイメージアップが図られ、内外から高い評価を受けた。その効果は西神工業団地や六甲アイランドなどへのスムーズな企業進出となってすでに表れている。神戸が多種機能都市としてさらに産業構造の転換を図り、そしてファッション都市、コンベンション都市として世界へ羽ばたく上でも、ポートピア'81の残した影響は大きい。


  • 写真オープンした市立博物館(57年)
  • 写真

    総合福祉ゾーン「しあわせの村」の起工式。同村は北区ひよどり台団地北側の丘陵地に64年度完成の予定(56年)

    写真幼稚園児たちの放った風船が空高く舞うグリーンコウベ作戦の一千万本植樹達成記念式典(58年)
  • 写真20数年ぶりに復活した北区淡河町北僧尾の農村歌舞伎(北僧尾農村歌舞伎舞台で、57年)
昭和54年
6月 神戸フィルハーモニック誕生
東京サミット開催
11月 六間道商店街に買物公園完成
昭和55年
2月 六甲アイランド使用開始
北神3団地起工
3月 ポートピア'81総合起工式挙行
4月 北野町・山本通地区、重要伝統的建造物群保存地区に選定される
勤労会館、青少年会館オープン
5月 ポートアイランド下水処理場完成
8月 中国・天津港と友好港提携
10月 中央図書館新館オープン
12月 中央区発足(生田・葺合区が合区)
昭和56年
1月 防災救急情報管制システムスタート
2月 新交通システム「ポートライナー」開業
3月 神戸国際会議場・国際展示場オープン
花と彫刻の道完成
錨山の風力電飾はじまる
新中央市民病院オープン
ポートピア'81開幕(3/20〜9/15)
4月 神戸室内合奏団発足
スペースシャトル・コロンビア初飛行
10月 サンパルオープン
第1回「神戸秋の芸術祭」開催
11月 ポートアイランドスポーツセンターオープン
第1回緑の都市賞(総理大臣賞)受賞
「しあわせの村」着工
'85ユニバーシアード神戸大会開催決まる
昭和57年
3月 (財)ポートピア'81記念財団設立
4月 緑化基金制度スタート
6月 新空港計画試案発表
8月 西区発足
区役所等の昼休み窓口業務はじまる
11月 市立博物館オープン
昭和58年
2月 六甲アイランドのコンテナバース進出第1号(アメリカ・シーランドサ−ビス社)決まる
3月 市立看護専門学校閉校
5月 グリーンコウベ作戦の植樹1千万本達成記念式典開催
六甲北有料道路(北区有野町〜同区八多町間5.8km)開通
6月 市営地下鉄山手線一部(新長田〜大倉山間4.3km)開通
8月 港湾幹線道路(六甲〜高羽間東行き)開通
ユニバーシアード神戸大会への企業参加の申し込み始まる
9月 自転車条例施行
谷川浩司新名人らに初の文化特別賞
10月 神戸具象彫刻大賞展'83開催
中央卸売市場本場新卸売場棟竣工
新垂水下水処理場完成
11月 「潤いのあるまちづくり」で自治大臣特別賞を受賞
12月 神戸ユニバーシアード推進協議会設立総会開催(発足当初103団体、現在は580団体に広がる)
小磯良平画伯、名誉市民となる
昭和59年
1月 神戸グリーンフェアの開催発表(昭和60年神戸総合運動公園で)
第2新神戸トンネル着工
3月 神戸市、中国・天津港の拡充、整備に技術協力
4月 青少年科学館オープン
サン舞子マンション完成
5月 神戸グリーンフェアの愛称(コウベグリーンエキスポ'85)決まる
森林展示館オープン
6月 中国の珍獣・金絲猴、来神決定(コウベグリーンエキスポ'85でお目見え)
神戸沖空港計画建設候補地で海底地質調査実施
7月 神戸ウオーター発売
8月 ユニバーシアード神戸大会前年祭、リハーサル大会開催
松岡義之、小高正宏両選手に初の神戸栄誉賞
情報公開制度審議会スタート
10月 「グリーンライト神戸」計画スタート
神戸総合運動公園陸上競技場・同テニスコートオープン
神戸ポートアイランドホール完成
農業公園オープン・神戸ワイン発売
11月 山麓バイパス(布引〜須磨区車間6.7 km)開通
神戸トータルファッションフェア開催
この年 神戸市の人口140万入突破
昭和60年(予定)
5月 ユニバーシアード神戸大会の文化行事「ユニバーシアードフェスティバル」開催(5月16日〜9月5日、神戸文化ホール・神戸国際会議場など市内各所で)
6月 市営地下鉄山手線(大倉山〜布引間3.3km)、西神延伸線(名谷〜学園都市間3.5km)開通。布引〜学園都市間16.8kmは約25分で結ばれることになる
7月 ユニバーシアード神戸大会の文化行事、花と緑の博覧会「コウベグリーンエキスポ'85」開催(7月21日〜11月4日、神戸総合運動公園で)
8月 ユニバーシアード神戸大会開催(8月24日〜9月4日、神戸総合運動公園陸上競技場・同テニスコート、神戸ポートアイランドホールなど18会場で)。参加選手団は選手・役員を含め100カ国から5,000人、審判員・競技関係役員等2,500人、国内外の報道関係者1,000人を予定
  • 写真コウベグリーンエキスポ'85でお目見えする中国の珍獣・金絲猴(きんしこう)
  • 写真自転車条例の施行に基づき、放置自転車やミニバイク(50cc)に適切な場所へ移動するよう警告のエフをつける係員。移動されないと市がトラックで保管場所へ運ぶ(58年)
  • 写真南欧風のワイン城を中心とする農業公園が完成、神戸ワインも同時に発売された(59年)
  • 写真 神戸総合運動公園陸上競技場の完成を祝う式典で点火された聖火台(59年)
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